たまに思うもし自分の大切な人がこの世からいなくなったら私はどうなるのだろうと。私も人並みにご飯が食べれなくなったりするのだろうか。ペットが亡くなった時胸が張り裂けると思うほど辛かった。そんな辛さを感じて私も正常な人間なんだと少し安心したのを覚えている。

 

昔私の部屋でたびたび鏡が落ちたり、夜中に音楽が流れたりとおかしなことが続いたことがあった。なのになぜか私はその部屋で寝続けた。母は怖くて泣いていたのに私は平然としていた。かと思えば何も起こらない部屋が怖くなって自分の部屋で寝れないこともある。

 

気づけば私は自分の中に潜む怪物の機嫌取りをするようになっていた。すぐに暴れ出そうとするワガママな怪物を制御し隠して生きてきた。相手の気持ちなんて考えずに好きなことを言おうとする怪物を抑え込んできた。

 

多少嫌なことを言われても我慢したし、どう考えてもひどいっていう状態でも自分を押し殺した。だってどこかで私の中の怪物が私の制御をすり抜けて何かをしていたのかもしれないし、一回怪物を解き放ってしまったら、もう取り返しがつかないことをわかっていたから。